熱中症 寒気や鳥肌が出て来たら病院へ?決して大げさではない危険な状態!
熱中症のニュースがテレビでもよく流れている。
そんなに怖くもない病気だと思う人も多いに違いないが、 熱中症でも寒気とか鳥肌が立つようになると深刻なレベルだ。
そしてもっと重症になると本当に命を落としかねない。
そもそも熱中症は暑い時にかかるはずなのになぜ寒気とか鳥肌が出てしまうのだろうか?
でもそういう状態になるということは体の体温調節が上手く機能しなくなった、ということは何となく分かるに違いない。
その中でも寒気とか鳥肌などは、重症に至る危険信号。
注意すべきことと一緒に語っていってみたい。
熱中症で寒気が出たらどうするべきか?なぜ鳥肌とか寒気が出るのか
熱中症は暑い環境の中に居続ける結果、体温調節機能が低下してしまうことによって起こる病気になる。
これで寒気や鳥肌から頭痛とか高熱が出てしまうのだ。
私たちは普通、暑い環境にいると汗をかいたりするけれど、これは脳が発汗や血管を拡張させて熱を逃がそうと指令を出すためだ。
ところがあまりにもそういう暑い環境に居すぎたり、汗をかきすぎたり疲労が溜まったりしているとこの自然な体温調節機能が劣化してきてしまう。
これが熱中症だ。
その結果、脳が誤作動を起こし、暑い環境を逆に寒いと勘違いし、寒気を感じるようになってしまう。
このため体の熱を逃すまいとして血管が収縮し、汗も引いてしまうのだ。
熱中症は症状の重さによって大体3つの段階に別れるが、このレベル、中間の段階に当たる。
寒気や鳥肌とともに、熱も急激に上昇し、38度、39度になるほどだ。
他にも頭痛や嘔吐なども起こるようになる。
こうなったらすぐにでも救急車を呼んだほうがよい。
自分自身の体が熱を上手く処理できなくなっているわけで、それをほうっておくともっと重度にまでなる危険もはらんでいる。
意識も朦朧と仕掛けてしまうので、放っておけば思うように行動もままならなくなり、重度に移行する可能性もある。
そうなれば本当に命取りだ。
休んで冷やすだけでは不十分?軽い熱中症との見分け方
こういう寒気とか鳥肌或いは高熱を出すほどでないにしろ、私達はもっと軽度、つまり3つの段階の一番軽い熱中症にはもっとかかりやすいといえるかもしれない。
軽い場合にはまだ高熱が出るわけでもないので、寒気や鳥肌なども起こらないが、立ちくらみやこむら返りなどの筋肉痙攣は起こることが知られている。
そしてまだ発汗機能は正常なので大汗をかくし、不快感も伴うことがある。
そういう軽い場合、救急車を呼ぶまでもなく、その場の応急的な処置でなんとかなると言われている。
その際は、
1.涼しいところに移動。
2.仰向けに寝て、足を頭より高くする。
3.服を緩めたり、脱いでしまう。
4.可能なら水分を補給する。OS-1やスポーツドリンクなど、すぐに消化吸収されて塩分を補給できるものがよい。
5.扇いだり、濡れたタオルなどで体を冷やす。
6.血流を促すため、可能ならばそばにいる人に四肢の先から体の中心に向かってマッサージをしてもらう。
という方法を取るとよい。
これが中程度になると結局寒気や鳥肌が立ってきて高熱が出るし汗も止まってしまう。
これが軽度と中程度の熱中症の大きな違いといえるだろう。
中程度から重度にたやすく移行してしまう?甘く見てはNG!
そして一番怖い熱中症が重度になるとどうなるか、というと、はっきり言って体が思うように動かない、歩くことすら困難になる。
そしてろれつが回らなくなり、喋っていても何を言っているのか意味不明。
だから最悪の場合、そばに自分を見ている人が居たとしても、自分がどういう状態になっているのかを伝えることもできなければ、その人もわからなくなってしまうのだ。
熱も40度にまで上がってしまい、救急搬送されて集中治療を受ける事となる。
しかし後で脳や肝臓、腎臓に障害が残ったりすることもある、非常に深刻なものだ。
実際よく熱中症で死んだというニュースを耳にするけれど、ほぼ間違いなくこのレベルに至ったのが原因と思われる。
そしてさらに怖いことだが、中程度の熱中症はこういう重度にたやすく移行してしまう可能性も捨てきれない。
かかってしまったとしても「まさか」と思うだろうし、ちょっと休めば良い、くらいに軽く見る場合もある。
そして何より、そこから生じる油断から、いきなり救急車を呼ぶことに躊躇してしまうことだってありうるからだ。
寒気や頭痛、鳥肌そして発熱、そういう体調悪化が出てきたら絶対に軽く見ないほうが良いだろう。
暑さに鈍感になってきているかも?知らない間に熱中症に?
そういうわけで、熱中症の怖さを、寒気や鳥肌などの症状を中心に語ってみた。
ところで個人的に思うのだが、私たちは年々暑さに鈍感になってきているのではないだろうか?
空調のきいたオフィスとかビルなどで過ごしていると、確かに外に出ればその分暑さにゲンナリしてしまうけれど、結局そういう暑さに対する体温調節機能は行き届いた住環境、職場の環境によって逆に鈍くなっているといえるかもしれない。
そしてもちろん地球温暖化による暑さの深刻かも見過ごせないだろう。
見えないところで徐々に体を痛める環境は悪化しているといえるのではないだろうか?
様々に気をつけるべきポイントが有るに違いない。
ぜひ健康に注意して暑い季節をお過ごしいただきたい。
村松亜耶