ワセリンを顔に塗ったらかゆい?ウソのようで本当に遭遇したデメリットとは
ワセリンに副作用は基本ない。
だから顔に塗ってもかゆいなどということはありえない。
だがそのワセリン、具体的には白色ワセリンだが、ある時顔に塗ってみたところ妙にかゆい。
げっワセリンに顔の肌があたったか?
みたいに慌てる私。
けれどもかゆいのは幸運にもおさまった。
物知りの姉(既婚)に教えてもらって応急処置をしたお陰だ。
その姉から「あんたバカ」と言われる始末。
でもこういうこと、実際あるんだな、と変に感心もしてしまった。
確かに知らないと怖い。
なまじいつも使って信頼しきっているスキンケア用品だけに、しっかり覚えておくべき使い方というのがありそうだ。
それをぜひ一緒に知っていただきたい。
ワセリンは何でもかんでも「封じ込めてしまう」?確かに顔がかゆいことにもなるから注意!
ワセリンは傷口ややけどにだって濡れる、口に入れたって大丈夫だし、顔や肌がかゆいと感じたりする訳がない。
誰でもこう考えるはずだ。
確かにそのとおり、だが一方でワセリンの使い方によっては確かにかゆい思いをしたり、ひどいのになると肌が炎症を起こすまでになる。
要するに、ワセリンというのはすごく安定した単一の油でできている物質になる。
肌にも浸透しないし、だから傷口にだって塗れたりするけれど、あくまでも
「顔や肌から水分が逃げないようにする」
という保湿の効果にだけは最も優れているのだ。
言い換えれば肌や顔の上にどんなモノがあろうと、それを閉じ込めてしまうということ。
つまり長所がまるごと短所、デメリットになる場合もある。
そういうワセリンの本来的な効果が悪い方に行ってしまった、それが私のかゆい体験につながったようだ。
姉に聞いたけれど、顔に塗ったりしてかゆいと感じる時は大体3つくらいの原因があるという。
汗をかきやすい季節に注意
一つは汗。
ワセリンを塗った後で汗をかくと、汗に混じった老廃物などがそのまま顔や肌の上に閉じ込められる。
これが肌に良いわけがない。
汗をかきやすい夏場などはとりわけ塗ったらこまめに拭き取るとか、あるいは使わないでおくほうが良い。
熱を閉じ込めてよけいかゆくなることが
2番めは、もともと肌が熱を持っている時。
そのまま上に塗ると、熱の逃げ場がなくなって閉じ込められることとなる。
特に敏感肌の人は、こういうふうにして熱を持ったままの肌がワセリンで覆われ、皮膚呼吸ができなくなるとよけいにかゆい。
実は私の場合がこれに当てはまる。
日焼けして顔がヒリヒリしているところ、ワセリンが日焼けに良いという知識があったのでそのまま塗ってみた。
そしたら逆に赤いポチポチが湧いて出る羽目になってしまった。
日に焼けた肌は塗る前にまずしっかり水で冷やすこと。
他にももともとあせもとかニキビができていたりするときも要注意だ。
その患部だけ熱を持っているためもあるし、またそこに上から塗ってしまうと溜まっている老廃物が肌の上に閉じ込められてしまう。
私がこの失敗をした時、姉に教えられて水で冷やすことをすすめられた。
清潔なフェイスタオルやガーゼに水を含ませ、ワセリンを拭き取らずに、その上からそれをしばらく患部にそっと当てておくようにするとよい。
肌が乾燥しているところに直塗りすると危険
3番目、これが一番深刻になるようだ。
知らない間に肌が過度に乾燥してしまい、その上からワセリンを塗ってしまったような場合になる。
夏場でも乾燥肌のリスクは絶えず有ることを知っておくべきだ。
その端的なケースがエアコンの利いた室内。
オフィスワークをしている女性にとって、一日中そういうエアコンの聞いているオフィス内に入れば嫌でも肌が乾燥する。
そこにうっかりワセリンを塗ったりするとどうなるか?
肌の修復機能、つまり保水機能が正しく働けばそれでもなんとかなるけれど、ワセリンは基本的に油。
だから水分蒸発を防げても、肌を潤わせる水分を保有しているわけではない。
だからそうなると乾燥肌の人など、場合によっては塗った後よけいに乾燥してしまうことも多い。
更に言うと、乾燥肌は普通よりもよけい敏感になる。
顔などがそうして乾ききってしまうと、自分の髪の毛などがちょっと触れただけでもかゆいと感じてしまうのだ。
ちょっと驚きだが、これは入浴後でも起こるという。
お風呂上がりの直後はたしかに肌が潤っているけれど、時間とともに体が冷めていくのと並んで、肌からも水分がどんどん抜けてしまう。
そして極端な話になると、普通の状態よりもさらに肌が乾燥してしまいかねないのだ。
湯冷めが怖いというのはこういう理由もある。
これを防ぐために、あくまでも入浴後には必ずお風呂あがりすぐ、5分以内にワセリンを塗ることが大切になる。
入浴による水分だけで足らなければ、化粧水や基礎化粧品で水分を補い、その上に塗るようにすることだ。
入浴後、たっぷり時間が経ったあとで乾燥しきった顔になまじ塗ると、よけいかゆいかもしれないのでくれぐれもご注意を。
水分を全然含まないから注意!
他のコスメ、基礎化粧品とか乳液などのようにワセリン自体は水分を含んで肌を潤す、という働きは全然ない。
顔がかゆいときなどに直塗りすると、余計かゆくなるというのは、だから言ってみれば当然至極の結果なのだ。
しかももともとが油のため、塗った後数時間と立たない間に蒸発する。
それに気づかず、無精をして塗り直さないなどしていると、乾燥肌の
顔の人はよけいにかゆいという悪循環に陥ってしまうのだ。
だからまず基本として、保湿効果の高いセラミドやコラーゲンのような成分を含むコスメをファンデーションとして使い、その上から水分蒸発を止める目的でワセリンを塗るようにするとよい。
また、顔や肌などがもともとかゆいようだったら、消炎作用のある基礎化粧品などを先に塗っておくと良いようだ。
そんなわけで、私の失敗を反面教師としてご自身の顔がかゆい等の場合に応用していただければと思う。
本当に、基本的に優れた保湿効果を持つスキンケア用品だし、医療機関も使う、祖それでいて安価な「保険適用品目」。
ぜひスマートな使い方を目指していただきたい。
栗本はるか